水分補給はごく一般的なテーマに見えますが、ランナーにとっては、特別な重要性を帯びたテーマなのです。水分補給がうまくできないと、パフォーマンスと健康にいくつもの影響が出てしまいます。ですから、目標に応じて、バランスよくすることが重要なのです。というのも、水分不足を恐れるあまり水分過多になるケースがあまりにも多いのです。たしかに、深刻な水分不足では大きな悪影響が出ますが、水分を摂り過ぎると低ナトリウム血症のリスクを高めてしまいます。これも、パフォーマンスと健康には良くない状況です。

複数のスポーツ関連機関が水分補給に関する意見書を発表していますが、あなたにどれくらいの量の水分が必要なのかは、気温や湿度、運動強度と期間、身体のサイズ、性別、出走前の水分補給量といった複数の要因の影響を受けて決まります。それゆえ、毎回、同じ推奨事項に従うわけにはいかないのです。では、適量を見つけると同時に最高のパフォーマンスを保証するにはどうすればよいのでしょうか? 鍵を握るのは、自分の身体の声を聴くことです!

 

何を飲めばいいのでしょうか?

 

走る時間が75分以下の場合、渇きを癒すには通常は水を飲めば十分です。ですが、多くの場合、スタート前に十分な水分補給をしていれば、運動中の水分補給は最小限でよい、あるいはまったく補給する必要はないかもしれません。気温がとても高く、湿度も高い時は、ランニング中に追加で水を飲むことが必要となるかもしれません。

 

走る時間が長くなると、必要なエネルギーを補うために、炭水化物を4~8%含んだスポーツ飲料の利用を考えると良いでしょう。水と、ジェルなどのスポーツ用サプリを組み合わせるのも、ソリューションとして有効です。運動中に摂取した水と炭水化物が腸で吸収されやすくなるよう、電解質を含んだ水を使うのもよいでしょう。ですが、スポーツ飲料に電解質が含まれているため吸収性が良くなり、消化面でのトラブルは最小限に抑えられますが、大量に飲みすぎた場合、低ナトリウム血症になるリスクがあります。

 

いつ飲めばいいのでしょうか?

 

主に数時間かけて走る時は水分過多になる恐れが高いので、いつ飲めばよいかは、喉が渇いた感覚で判断するのが最良です。ご自分の身体の声を聴き、その声を尊重しましょう。毎回、必要な水分量は気温、湿度、運動強度などの様々な要因によって変動します。レース開始時に喉の渇きを感じないために、レース前にも水分補給しておきましょう。

どれくらいの量を飲めばいいのでしょうか?

 

ここでも、適切な水の量は、様々な要因によって大幅に変動します。ご自分の渇きの感覚を尊重してください。

持久力が必要なレースあるいはウルトラマラソンを走る場合、消化器官が吸収できる量の1時間あたり800~1200 mlという量を超えないようにしてください。水分を摂りすぎると消化不良や膨満感を引き起こすリスクが高まるだけでなく、水分過多になるリスクも高めてしまいます。

なぜ飲むのでしょうか?

 

水を飲みすぎると悪影響が出ますが、水を飲まなくても、深刻な水分不足に陥ると、悪い影響が出てしまいます。ですから、持久力が求められるレースの際は、発汗や呼吸で失われる水分の一部を補うために水を飲み、血液量を一定に保つことが重要になります。血液量が極端に減ると、心臓の送り出す血流量が下がり、運動中の筋肉に十分に酸素が送られなくなります。したがって、運動中の深刻な水分不足状態は疲労感を高めることになりかねません。決定を下し、複雑な任務を遂行する能力も阻害されるため、とくにトレイルランのようなテクニカルなレースではパフォーマンスが下がってしまいます。

水分不足になると、消化不良を起こすリスクも高まります。胃の中のものが少しずつ小腸へと降りていく速度が大幅に遅くなるからです。こうして、食べたものが胃の中に留まる時間が長くなり、吸収が遅くなり、消化不良が起こるのです。


レース中を通して、自分の渇きの感覚に応じて適量を水分補給することが、スポーツのパフォーマンスを維持し、全力を出し切るために必要なことと言えます。

 

水分補給に関してさらに詳しい情報を知るには、私たちのブログをご覧ください。